【心理学人物⑧】パヴロフ徹底解説|古典的条件付けと生理学の功績まとめ

「心理学人物シリーズ」では、心理学に登場する重要人物について解説します。


今回は、パヴロフ!
パヴロフは「古典的条件付け」の研究で有名で、動物の消化器系に関する実験から心理学にも大きな影響を与えました。


覚えておきたいキーワードや著書とあわせて、パヴロフの考え方を確認していきましょう。

パヴロフ(Ivan Pavlov)とは

アイヴァン・パヴロフ(1849年〜1936年)は、ロシアの生理学者で、1904年には「消化腺の研究」でノーベル生理学・医学賞を受賞しました。
彼の研究は、消化器系の反射を研究する中で「古典的条件付け(Classical Conditioning)」という重要な心理学理論につながりました。

古典的条件付けとは

古典的条件付けは「刺激と反応の学習」を説明する理論で、次の3つの要素が重要です。

1. 無条件刺激(Unconditioned Stimulus, UCS)

生得的な反応を引き起こす刺激のこと。
例)食べ物 → 唾液分泌

2. 条件刺激(Conditioned Stimulus, CS)

学習によって反応を引き起こすようになった刺激のこと。
例)ベルの音 → 唾液分泌

3. 条件反応(Conditioned Response, CR)

条件刺激によって引き起こされる反応のこと。
例)ベルの音 → 唾液分泌

実験の概要

パヴロフの犬の実験が有名です。

  1. 犬に食べ物(無条件刺激)を与えると、自然に唾液が分泌(無条件反応)します
  2. 食べ物を与える直前にベルの音(条件刺激)を鳴らし、これを繰り返します
  3. やがて、ベルの音だけで唾液が分泌されるようになりました(条件反応)

この実験は「条件付け反応の形成」を示し、学習理論の基盤となりました。

パヴロフの覚えておきたい著書

試験対策で押さえておきたい著書はこちらです。

  • 『Conditioned Reflexes(条件反射)』(1927年)
    → パヴロフの代表的な著作で、古典的条件付けの実験が詳しく解説されています。
  • 『The Work of the Digestive Glands(消化腺の働き)』(1897年)
    → パヴロフの生理学研究の集大成として、ノーベル賞受賞の内容が記されています。

おわりに

パヴロフの「古典的条件付け」は、教育、行動療法、広告など、幅広い分野で応用されています。
「無条件刺激」「条件刺激」「条件反応」といった基本概念は、公認心理師試験でも重要なポイントです。

まとめ

アイヴァン・パヴロフの理論は次のポイントが重要です。

  • 古典的条件付けの概念(UCS、CS、CR)
  • 「パヴロフの犬」の実験
  • 覚えておきたい著書(『Conditioned Reflexes』『The Work of the Digestive Glands』)

キーワード

  • アイヴァン・パヴロフ(Ivan Pavlov)
  • 古典的条件付け(Classical Conditioning)
  • 無条件刺激(Unconditioned Stimulus)
  • 条件刺激(Conditioned Stimulus)
  • 条件反応(Conditioned Response)

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